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7. 加奈ちゃんは億り人か？
友子さんが、街道沿いのファミレスで朝食をとっている時でした。ふとスマホを見ると、加奈ちゃんからのメールが届いていました。
「ともこねえちゃん、遊ぼうよ」というメールです。遊ぼうよ、っていったって、あんた私が今どこにいるか知ってんの。音信不通の2人の男を探しに軽井沢に向かっている途中だというのに、何寝ぼけたこといってんのよ、と友子さんは少しイラっとします。
それにしても、どうして私のメールアドレスを知っているのかしらと友子さんは合点がいきません。
もしかしたら、この子は3重螺旋のDNAを持つインディゴチルドレンで、透視や予知ができるのかもしれない。
ひょっとしたら仮想通貨の爆上げを見込んで、プレセールにしこたま買い込んでガチホしているかもしれない、などと余計なことに思いを巡らします。
さらに、恐山のいたこのような加奈ちゃんの姿を想像します。確か、お稽古事でロッククライミングと三味線をやっているといっていたような・・・
もしかしたら、2人の行方を探りあてることができるかも知れない、そんなことを友子さんはふと思ったりします。
友子さんは、「オネエちゃんね。今、軽井沢に向かってる途中なのね。だから今度また遊ぼうね」と、そっけないメールで返そうとします。
が、物は試しにと「加奈ちゃんね。この前、私と一緒にいた男の人とうちの課長を探しているんだけどどこにいると思う？」とメールしてみました。
すると、10分ほどしてから、加奈ちゃんから、たどたどしい絵の画像が添付メールされてきました。
元FBI捜査官のマクモニーグルがリモートビューイングで描いたような図です。その中に、黒い★印があります。ここにいるということなのでしょうか。
一人は確かに軽井沢の繁華街の近辺をフラフラと移動中だが、もう一人は軽井沢にはいない、どこか遠いところにいるということです。
オマエは一体何者なんだ、とビビリつつも、ホントに当たったら、私の恋占いもやってもらわなくちゃと、友子さんは「今度、メロンパフェをごちそうしてあげるからね」と加奈ちゃんにメールを返します。
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なにはともかく、軽井沢に向かうしかないと友子さんはバイクを疾走させます。
ぜったいに駆け落ちに違いない、と言い張る専務
と、ここで勝夫くんの話になります。
スマホを無くして、しばらく友子さんに電話しないでいましたが、さすがに専務には電話を入れなきゃマズいかもと公衆電話から会社に電話を入れます。
「専務のおっしゃっていた女の線は完全に消えました」と、とくに根拠があるわけでもないのに、勝夫くんは専務に報告します。
すると専務は、「いや、戸坂くんはきっと女性と駆け落ちしたに違いない。僕ならきっとそうする。もう少し入念に調べてもらえんかな」とゆずりません。
しかし、それは浮気調査の探偵
に頼めばいいでしょ、と勝夫くんは声を荒げそうになりましたが、無碍に断ると昇給に関わるかもしれない、この歳で残業で過労死させられるかも知れないと、グッとその言葉を呑み込みます。
受話器を投げつけるように切ると、ええい、アホらしくてやってられっか、と勝夫くんは温泉場に向かいます。本日、朝から5度めの温泉場通いです。
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露天風呂に漬かりながら、この際だから、戸坂課長は確かに駆け落ちして行方が分からない、ということにして報告書を専務に挙げようかと 勝夫くんは考えたりもします。
それにしても、戸坂課長は職務を放り投げてどこに行ってしまったんだろう。確かに、会社に一切連絡が入っていないというのも気になります。
たぶん、駆け落ちでなどではなく、単に人使いの荒い専務から逃げ出しただけなんじゃないだろうか、と思えて仕方ありません。
ともかく、このままここにいても湯あたりしてふやけそうなので、あることないこと報告書に適当に書いてさっさとここを引き上げようと勝夫くんは考えます。
しかし、一体、戸坂課長はどこに消えてしまったのか。
ゴルフ場の美人キャディと恋仲になって駆け落ちなど到底考えられない。
ゴルフ場の下見でたまたま熊に遭遇し襲われて喰われてしまったか...
それともたこ焼きの無銭飲食をして留置場にブチ込まれたのか、あるいはギャンブルの負けが込んで取り立て屋に追われ、逃げ回っているのか。
勝夫くんは、いろいろと想像をたくましくしますが、そのどれもが当たっているような気がしました。
「ともこねえちゃん、遊ぼうよ」というメールです。遊ぼうよ、っていったって、あんた私が今どこにいるか知ってんの。音信不通の2人の男を探しに軽井沢に向かっている途中だというのに、何寝ぼけたこといってんのよ、と友子さんは少しイラっとします。
それにしても、どうして私のメールアドレスを知っているのかしらと友子さんは合点がいきません。
もしかしたら、この子は3重螺旋のDNAを持つインディゴチルドレンで、透視や予知ができるのかもしれない。
ひょっとしたら仮想通貨の爆上げを見込んで、プレセールにしこたま買い込んでガチホしているかもしれない、などと余計なことに思いを巡らします。
さらに、恐山のいたこのような加奈ちゃんの姿を想像します。確か、お稽古事でロッククライミングと三味線をやっているといっていたような・・・
もしかしたら、2人の行方を探りあてることができるかも知れない、そんなことを友子さんはふと思ったりします。
友子さんは、「オネエちゃんね。今、軽井沢に向かってる途中なのね。だから今度また遊ぼうね」と、そっけないメールで返そうとします。
が、物は試しにと「加奈ちゃんね。この前、私と一緒にいた男の人とうちの課長を探しているんだけどどこにいると思う？」とメールしてみました。
すると、10分ほどしてから、加奈ちゃんから、たどたどしい絵の画像が添付メールされてきました。
元FBI捜査官のマクモニーグルがリモートビューイングで描いたような図です。その中に、黒い★印があります。ここにいるということなのでしょうか。
一人は確かに軽井沢の繁華街の近辺をフラフラと移動中だが、もう一人は軽井沢にはいない、どこか遠いところにいるということです。
オマエは一体何者なんだ、とビビリつつも、ホントに当たったら、私の恋占いもやってもらわなくちゃと、友子さんは「今度、メロンパフェをごちそうしてあげるからね」と加奈ちゃんにメールを返します。
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なにはともかく、軽井沢に向かうしかないと友子さんはバイクを疾走させます。
ぜったいに駆け落ちに違いない、と言い張る専務
と、ここで勝夫くんの話になります。
スマホを無くして、しばらく友子さんに電話しないでいましたが、さすがに専務には電話を入れなきゃマズいかもと公衆電話から会社に電話を入れます。
「専務のおっしゃっていた女の線は完全に消えました」と、とくに根拠があるわけでもないのに、勝夫くんは専務に報告します。
すると専務は、「いや、戸坂くんはきっと女性と駆け落ちしたに違いない。僕ならきっとそうする。もう少し入念に調べてもらえんかな」とゆずりません。
しかし、それは浮気調査の探偵
に頼めばいいでしょ、と勝夫くんは声を荒げそうになりましたが、無碍に断ると昇給に関わるかもしれない、この歳で残業で過労死させられるかも知れないと、グッとその言葉を呑み込みます。
受話器を投げつけるように切ると、ええい、アホらしくてやってられっか、と勝夫くんは温泉場に向かいます。本日、朝から5度めの温泉場通いです。
露天風呂に漬かりながら、この際だから、戸坂課長は確かに駆け落ちして行方が分からない、ということにして報告書を専務に挙げようかと 勝夫くんは考えたりもします。
それにしても、戸坂課長は職務を放り投げてどこに行ってしまったんだろう。確かに、会社に一切連絡が入っていないというのも気になります。
たぶん、駆け落ちでなどではなく、単に人使いの荒い専務から逃げ出しただけなんじゃないだろうか、と思えて仕方ありません。
ともかく、このままここにいても湯あたりしてふやけそうなので、あることないこと報告書に適当に書いてさっさとここを引き上げようと勝夫くんは考えます。
しかし、一体、戸坂課長はどこに消えてしまったのか。
ゴルフ場の美人キャディと恋仲になって駆け落ちなど到底考えられない。
ゴルフ場の下見でたまたま熊に遭遇し襲われて喰われてしまったか...
それともたこ焼きの無銭飲食をして留置場にブチ込まれたのか、あるいはギャンブルの負けが込んで取り立て屋に追われ、逃げ回っているのか。
勝夫くんは、いろいろと想像をたくましくしますが、そのどれもが当たっているような気がしました。
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